公園通り動物病院 blog

開院7年目の動物病院です。病気の解説のほか、院長がどんなことを思いながら仕事をしているのか、あるいは診療にあたってのポリシーのようなものなどを飼い主様にお伝えし、ご理解いただく一助となればと思います。おつきあい頂ければ幸いです。更新は少な目です。。。病院HPはこちら www.parksteet-ah.com

引越しと移転完了のお知らせ

2022年1月30日を持ちまして公園通り動物病院での診療は終了しました。 2月3日より移転、名称変更し 琴似エルム動物病院として診療再会しております。 休診日が変更(月→火)になります。詳細は以下の新病院サイトで掲載致します。 琴似エルム動物病院 kotoni-e…

残すところ1週間です

今週の診療が終わり、公園通り動物病院としての診療は残りあと1週間となりました。 1月30日(日)午前をもちまして、現病院の診療は終了となります。 3日半の休診となってしまいますので、継続のお薬が月末でなくなる方はお早めに。 ここ最近は、天候の悪い1…

病院移転のご案内

病院サイトでは先月からすでに掲示してきましたが、こちらでのご案内ができていなかったため、あらためてご案内申し上げます。 この度、当院は8年間慣れ親しんだ西区八軒より、二十四軒地区へ移転することとなりました。現在二十四軒にて、新病院を建築中で…

血液検査の結果の解釈について(中性脂肪・TG)

春~夏の狂犬病・フィラリア予防シーズンで健康診断を兼ねて血液検査を同時に行われることが多い時期かと思います。 今回はその結果の解釈について少し述べてみます。 血液検査でよく異常値がでやすい項目として、とくに肥満気味の中~高齢犬では中性脂肪(T…

新人スタッフ

4月から新たに動物看護師さんが3名、当院で働いてくれることになりました。 慢性的な人手不足の中、とても良い人達が仲間に加わってくれ、ほっとしています。 入社したばかりの不慣れな若いスタッフが対応する機会が増えると思います。 そこで、飼い主の皆様…

7年目です

今年(2020)の6月でもって開院7年目です! 毎年この時期は予防(ワクチンその他)での来院が多いのですが、 予防ゆえにみんな元気です。 とても忙しい時期なのですが、それでも自然と 「ああ、今年も元気に来てくれたなぁ」と思える時期なわけです。 折しも…

来院の飼い主様へのお願い【重要】

4月以降、狂犬病予防月間が始まります。 この時期は例年、とくに週末は診療の混雑が予想されます。 そこで懸念されるのが、混雑した待合室での人間の!新型コロナウイルス感染です。犬、猫たちは新型コロナウイルスには感染しないと( 現時点では)考えられま…

感染対策について

コロナウイルス流行で世の中が落ち着きませんね。 自粛要請で、ヒマな日々が続いていましたが 先週あたりから徐々に来院数が戻ってきた感じがあります。 同時に自粛の緩みによる感染拡大も心配です。 自分の場合、一日の大半は病院に籠もっており、常に自粛…

異常高温

異常な暑さがつづいておりますが、皆様対策は大丈夫でしょうか。 北海道とは思えない高温が体に堪えるのは、人も動物も同じですね。 私の自宅はエアコンがないため、昨夜ドン・キホーテに扇風機を買いに走ったのですが、全て売り切れで衝撃でした。 さいわい…

人医療の進歩に関心を持つこと

勉強と言うよりは半ば趣味で、人医療のサイトや医師の方のSNSなどを見てます。 あいにくほとんど普段の診療には役立たないのですが、まあ、趣味ということで。 そこでヒト医療での新薬の話題に絡めて。個人的に注目したのは国内初のCAR-T療法であるキムリア…

胆振東部地震に伴う臨時休診について

9月6日、7日は停電のため終日休診とさせて頂きました。 本日9月8日(土)は午前9時30分から午後5時までの診察とさせていただきます。 院内設備は異常なく、電気、水道も正常化していますが、スタッフが通勤困難となっており、人員確保が困難なため…

外壁工事のお知らせ

4月末まで、当院の入るテナント建物の外壁工事が行われます。 来院の皆様にも騒音等で驚かれることもあるかもしれません。 待合室でお待ちの際も、とくに猫などは突発的な物音で興奮したり逃亡の恐れなどもありますので、不用意にキャリーケースから出さない…

マダニ1号

ゴールデンウイークに気温が高かったせいか、早くもマダニをつけた子が来られました。と思ったら、昨夜のNHKニュースでダニの話が放送されていました。 札幌市内の方だと、以外とダニを知らない、見た事がない方が多いようで、皮膚の湿疹を指して「これはダ…

膿胸

以前、膿胸で入院してた猫が、別件で久しぶりに来院されました。 一応は元気そうだったのでその子の話です。 呼吸困難の原因として、胸腔の内側に水が貯まる胸水貯留はさまざまな原因でおこります。例として、心臓病、胸腔内の腫瘍、感染症など。 膿胸は胸の…

新年のごあいさつ

年末の大雪のあとは数年ぶりの寒波とか。 冬はまだまだ続きますが、今年もよろしくお願いします。 例年1、2月はどこも動物病院はヒマになります。 そのため学会やセミナーなどはこの時期に多く開催されます。 ヒマな時にしっかり知識を蓄えておくというこ…

一年の終わりに

本日をもって今年の診療は終了です。 開院4年目となり患者さんも少しづつ増えてきたためか 今年の年末はかつてない忙しさでありました。 そして最後の日にもかかわらず、悲しい別れがありました。 開院当初からずっと来てくれていた ころん が亡くなりました…

毛球症(うさぎ)

たまには犬・猫以外の症例について。 夏頃まで、毛球症のうさぎが続けてよく来ました。 その中で一件だけ手術をした子がいました。 薬で内科的に治療しても全く改善しない。 バリウム造影で造影剤が胃から全く出て行かない、イレウス(腸閉塞)です。 うさぎ…

急性腹症

なんとなく元気がない、とのことで高齢のMix犬(20kgくらい)の子が来院しました。 聞けば前日、他院で診察を受けて治療をしてもらったとのこと。 今日はそちらの病院がお休みとのことで当院を受診されたそうです。 前日には血液検査などもしており、とくに…

内視鏡を導入しました

またえらく久しぶりの更新になってしまいました。。 昨年より格段に診療が忙しくなってきてあまり時間がとれず、 気づけば4ヶも月更新してませんでした。 昭和の人間なので(?)ブログなど不得手なようです。。 さて表題の通り、検査機器がひとつ増えました…

学会

2月末に3日ほど休診をいただき、学会に参加してきました。 週末の臨時休診のため、多くの方にご不便おかけして申し訳ありませんでした。 今回は獣医内科学アカデミーという、神奈川県の横浜みなとみらいで毎年一度行われる内科系の合同学会です。 地方ではな…

冬に除去食を

いよいよ冬本番ですね。 私は道東出身のわりに寒がりなので、冬はよくこたつに生えています^^; この季節は暖房の影響か、乾燥による皮膚の症状が多くなりますが、全体として皮膚症状で来院する子は、夏と比べればずっと少なくなります。 屋外の花粉など環境…

下痢と低タンパク

ひさびさの更新です。今夏はちょっと忙しかったので遠のいていました。 8月頃から低タンパク血症の子が続いて来ました。 低タンパクとは文字通り血液中の総蛋白量と、さらにその一種であるアルブミンが正常値よりも低くなる状態です。 タンパク質が少なくな…

学会参加

獣医がん学会に参加してきました。 地方から上京する人間に配慮していただいたのか、少し前から会場が変わり 羽田からのアクセスが良い場所になったおかげで大変楽になりました。 今回のシンポジウムテーマは口腔メラノーマ(悪性黒色腫)でした。 犬の口に…

クッシング

ここのところ来院が続いていたので、今回はクッシング症候群について。 犬の内分泌疾患では最もよく知られているものの一つです。 最近では飼い主さんが最初からそれと疑って来院されることも珍しくありません。 多飲多尿や脱毛などの皮膚症状のほか、体型の…

幸福の木

2年前、開業祝いとして頂いた幸福の木に花が咲きました。 最初はそれと気づかず、飼い主さんからご指摘を受けて知った次第です^^; ↓ 中央から伸びてきた蕾。 ↓ どんどん伸びます。 ↓ これが花? いいえ、違うんです。 ↓ こちらが本当の花。 夕方になると白…

フィラリア②

前回に続きフィラリア症について。 私が最初に動物病院に勤務した時、はじめてみた入院患者がフィラリア症でした。 よく憶えていますが、入社初日に出勤すると、ICUの酸素室の中にぐったりして横たわるシェルティーが…。 食事もとれず痩せ細り、体力の消耗に…

フィラリア①

今年は札幌もこの時期にしてはかなり気温が高いせいか 気の早い方はフィラリア予防で来院されるようになりました。 フィラリア症の説明は当院HPで簡単に触れてありますのでここでは割愛しますが、 蚊の吸血による寄生虫感染症で、人医療でいうところの風土病…

腎臓病と猫の外出

先月は腎臓病の子の入院が続きました。 ほぼ1ヶ月の間、入れ替わりでずっと腎臓病の子の入院管理をしていました。 腎臓病、とくに老化による慢性腎臓病は、完治するものではありません。 血液検査で異常があらわれた時点で、本来の腎機能は4分の1以下まで…

犬と人の生物学

正月休みの間に読んだ本の話題から。 著者はカナダの大学教授です。 タイトル通り犬と人の生物学的な違いや、関わり方、身近な疑問など各テーマ別に2~3ページの短い文章で書かれているため、興味をもった部分だけ拾い読みなどもできるので、わりと読みやすい…

脚を切る

昨年の暮れ頃から、後ろ足の先をケガしたノラ猫が来ていました。 連れてこられた方は、もう何年も近所のノラ猫の保護活動をしておられる方で 今回も様子がおかしいのを見兼ねたとのことでした。 後ろ足の足根部にワイヤーのようなものが絡まって動けなくなっ…