公園通り動物病院 blog

開院7年目の動物病院です。病気の解説のほか、院長がどんなことを思いながら仕事をしているのか、あるいは診療にあたってのポリシーのようなものなどを飼い主様にお伝えし、ご理解いただく一助となればと思います。おつきあい頂ければ幸いです。更新は少な目です。。。病院HPはこちら www.parksteet-ah.com

外科

毛球症(うさぎ)

たまには犬・猫以外の症例について。 夏頃まで、毛球症のうさぎが続けてよく来ました。 その中で一件だけ手術をした子がいました。 薬で内科的に治療しても全く改善しない。 バリウム造影で造影剤が胃から全く出て行かない、イレウス(腸閉塞)です。 うさぎ…

急性腹症

なんとなく元気がない、とのことで高齢のMix犬(20kgくらい)の子が来院しました。 聞けば前日、他院で診察を受けて治療をしてもらったとのこと。 今日はそちらの病院がお休みとのことで当院を受診されたそうです。 前日には血液検査などもしており、とくに…

脚を切る

昨年の暮れ頃から、後ろ足の先をケガしたノラ猫が来ていました。 連れてこられた方は、もう何年も近所のノラ猫の保護活動をしておられる方で 今回も様子がおかしいのを見兼ねたとのことでした。 後ろ足の足根部にワイヤーのようなものが絡まって動けなくなっ…

去勢手術と会陰ヘルニア

オスの去勢手術についてはこれまであまり書いたことはなかったので、今回はそれについて。 10歳くらいのシーズー犬(未去勢)が、お尻の脇が膨らんでる、との主訴で来院しました。 肛門の左側がおおきく膨らみ、しこりのようですが、よく触ると形が容易に変…

異物誤嚥について

開業してからこの一年ちょっと、異物誤嚥はわりと多く出会うような気がします。 ざっと思い起こしてみると、鍵、釣り針、お餅、梅干し、その他よくわからないものなどなど。 飼い主さんがはっきりとその場を目撃しておりすぐに連れて来られた場合 (それが可…

猫の横隔膜ヘルニア

生後2ヶ月齢の子猫が呼吸促迫で連れて来られました。 胸部レントゲンを撮ったところ、肝臓や腸管が胸腔内に飛び出している 横隔膜ヘルニアでした。 参考リンク:横隔膜ヘルニア(アニコムどうぶつ相談室) http://www.anicom-page.com/labo/2009/04/post-127…

肛門の腫瘍

血便がひどいとのことで中型犬、10才(♀)が開院早々に来院されました。 たしかに肛門から出血しているのですが、よく見ると何かしこりが覗いています。 明らかに便ではありません。 そこで直腸検査で触診すると、片側の肛門嚢に2~3cm大のしこりがあります…

多飲多尿の話

開業にあたり勤務先を退職する際、担当していた患者さんは、同僚の先生方に引き継ぐことになります。 経過が安定していれば安心して引き継げるわけですが、中にはそう都合よくいかない子もいました。 そのような懸案の一例について最近、当時の同僚のS先生が…

避妊手術の話

動物病院の話としてはありきたりですが、今回は避妊手術のお話です。 とくに子犬を飼い始めたばかりの方によく質問されることですが 「避妊手術ってしたほうがいいんですか?」 というものがあります。 先日、中年齢のメスのシーズーが食欲不振と元気が無い…